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高級睡眠

2020/08/01

高級睡眠

一日8時間をベッドで休んでも爽快な朝を迎えたのがいつだったと思うなら、睡眠障害を疑って見る必要があります。問題は、「量」ではなく、「質」です。

真夜中を過ぎた時刻、ベッドに横になりましたが、なかなか眠られません。腕を伸ばして、携帯電話でYouTubeに接続します。昨年、アプリストアが最優秀商品として選定したというASMRアプリの広告が画面をいっぱいに溢れます。1か月の購読料は9.9ドル。このアプリさえあれば、これからは熟睡の夢を再び見ることができるのでしょうか?再び検索窓に「睡眠」を書き込んで完了ボタンを押します。1時間、5時間、10時間ずつ連続的に流してくれる睡眠誘導チャンネルのリストが長く続きます。ここまでくると、地球から不眠の痛みを訴える人が消えるのは当然ではないでしょうか?しかし、現実は違います。2018年、韓国の国民健康保険公団が発表した資料によると、年間睡眠障害で診察を受けた人は、全国に約57万人。全国民の1.1%に相当します。思ったより数値が低いですか?この統計には、実際に「診察」を受けた人だけが含まれています。目立つ事実は、20〜30代の男性の診察率が高い増加率を見せていることです。男性よりも女性が多く、20~40代より50代以上の中高年層の悩みで、さらに病気としても扱われてなかった睡眠障害は、いつのまにか全国民の悩みになってきています。

専門家によると、正常睡眠の定義は簡単でシンプルです。「10分以内に眠りに入った後、途中でほぼ起きなく、朝起きる時に体と精神が完全に回復した感じがする睡眠!」 。毎日7〜8時間を寝ても、朝が爽やかでない場合は、睡眠障害を疑ってみる必要があります。医学的には、眠るのが困難な入眠障害、眠るには問題がありませんが、頻繁に起きてしまう睡眠維持障害、早朝に目が覚めて再び眠れない早期覚醒、何も不眠の症状がなく、十分に寝たのに疲れが取れない非回復性睡眠に分類されます。

この1つに属することも、2種類以上の症状を経験することもあります。いびきや歯ぎしりをするなど、表面的に現れる症状があっても、睡眠障害を心配することではないということです。それにもかかわらず、多くの人が睡眠障害を現代人なら誰でも経験する不便なことや老化の一環程度で扱っています。まさにこの点が睡眠障害が新型ウイルスのように急速に広がる理由かもしれません。上品に「睡眠障害」と呼んでも、一般的な言葉で「不眠症」と呼んでも、この症状のせいで苦労している当事者も、同じベッドを使う配偶者も、寝ている最中に突然息が止まってしまう症状がない以上、眠れなくて毎日が地獄のようでも、治療を受ける人は少ないです。

眠っている間、私たちの体は生まれ変わります。

睡眠は適当に扱ってもよい身体活動ではありません。睡眠障害を経る人々の1次的な悩みは、疲労です。2日だけ眠れなくても、次の日に通常の活動が不可能なほど、体も精神も完全に疲労困憊した状態になるからです。睡眠はどのようにこのような影響力を持つようになったのでしょうか。ハーバード大学の睡眠研究センターで勤務した経験がある、「医学博士 根来秀行先生」によると、「眠っている間に私たちの体は再び生まれる。」人体を巡る数多くのホルモンの中、成長ホルモンとメラトニンは睡眠中に分泌されます。成長ホルモンが成人の体からの行う主な活動は、細胞の再生。皮膚細胞だけでなく、新陳代謝を左右するすべての機関の細胞、5年周期に再生される骨組織代謝も成長ホルモンの役割です。したがって、早く老けるか、健康に老けるかは眠りによります。

メラトニンは、より重要な役割をします。「昨日まで体が良くなかったのに、寝て起きたら嘘のように良くなった」、または、「ぐっすり寝たら熱が降った」などの経験はすべてメラトニンのおかげです。メラトニンの色んな優れた機能の中の一つは、免疫力の向上のためです。また、メラトニンは、私たちの体を老化させ、癌をはじめとする様々な疾患の原因となる活性酸素の天敵でもあります。本当に多方面で免疫力をサポートします。よく眠られない人は、この二つのホルモンだけあきらめればいいかというと、そうでもありません。根来秀幸博士は、「ホルモンは、他のホルモンとの連携プレーをする。」と言います。人体では100種以上のホルモンが昼と夜に分泌され、それらの影響力は全身に及びます。したがって、あきらめていいホルモンなどありません。

この辺で一番気になる疑問を解消してみましょう。なぜ、私はよく寝ないのか?睡眠の質に影響を与える要因は実に様々です。その中で一番目は、私の体に装着されている生体時計と異なる私の就寝と起床時間です。しかし、私がいくら夕方型人間(夕方に強い人間)の生体時計を持っているといっても、毎朝出勤する必要がある立場であれば、その時計に合わせて生きていくのは、そもそも不可能です。幸いなことに、生体時計はある程度調節可能で、「朝には覚醒神経である交感神経が、夜には体を緩める副交感神経が優位」という基本的なルールは、人によって大きく変わりません。年齢も影響を与えます。人の睡眠は最初の10〜15分の入眠段階、深い睡眠であるノンレム睡眠、浅い睡眠であるレムで構成され、ノンレム睡眠とレムは、約90分周期で交互に行われます。ところが、中年になると、この二つの睡眠周期が短くなって、抗利尿ホルモンの量が減ります。途中で起きてトイレに行きたくなる確率が高くなることです。

最後の要素は、生活の中のすべてのものです。朝に浴びる日光の量、食事の時間、夕方の生活習慣など、すべてが睡眠に影響を与えます。ですから、私たちは攻略すべき対象は、この最後の要素です。これからその方法を共有します。
 
 

SMART HEALTH SOLUTION(スマート ヘルス ソルーション)上質の睡眠のための質問

日光を十分に浴びたか。

朝あるいは昼の強い日差しを浴びると、夜に睡眠誘導ホルモンであるメラトニンの分泌が盛んになります。 必要時間は20〜30分。通勤途中に日差しの良い道を選んで歩くくらいでも十分です。メラトニンの分泌は、太陽の光を浴びてから15時間後に最も活発に分泌されますので、就寝時間を考慮して外出してもよいです。冬には日照量が少ないので、散歩の時間を増やしましょう。

夕食時間と就寝時間の間隔はどのくらいになるか?

夜8時以降の食事は、最大の睡眠妨害要因です。睡眠系ホルモンを十分に分泌するためには、消化器管から末梢毛細血管へ優位が変わらなければならないですが、食べ物が消化されていない状態では、その過程が円滑ではありません。夕方7時や8時くらいに食事を終えると、夜11時頃に消化が終わって、体が睡眠の準備を開始します。このころから午前2時までの間が就寝のゴールデンタイムですので、あまりにも遅い時間に食事をすることは遠慮しましょう。

手と足に熱が多い?

人が眠りに落ちるとき深部体温が急激に1℃程度下がります。この時、手と足を33℃程度に涼すと、血液が手足に移動し​​、深部体温が少し落ちるので、簡単に眠りに入るようになります。

寝室が明るくはないか?

免疫力ホルモンでもあるメラトニンの分泌のために必要なのは暗がり。目を閉じていても、まぶたを通過した光が視神経を刺激することがありますので、室内は暗いほど良いです。眠りに落ちる1〜2時間前に、家の中の蛍光灯をすべて消して、照度が低い間接照明をつけることも有用です。遅い時間までパソコン、テレビ、携帯電話を見る習慣も捨てましょう。

眠れないのにベッドに横になっているか?

スタンフォードの睡眠研究所所長である、博士 西野精治先生は、「眠りに落ちた後90分間、良質の睡眠を取るのが一番重要だ」と言います。この初の睡眠時に最も深く(夢もないノンレム睡眠)ができて、それだけでなく、脳の波長が遅くて、特に脳の疲労がよく回復されるということです。しかし、熟睡をしたい欲求のために、眠くないのにベッドに横になって睡眠を求めることはよくありません。「眠りたい」との睡眠欲、すなわち睡眠圧力は、むしろ睡眠を起こすことになります。

寝室が区別されているか?

眠りに落ちる30分〜1時間前には、小さな音でラジオを聴いたり本を読んだりして、脳に寝る時間であることを徐々に認識させながら、眠気が来たら寝室に入ります。ベッドに横になってから15分経っても眠れなかった場合は、このプロセスを繰り返します。



2019年シム冬号より


    • キョンキョン