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ケレンシアを探して

2019/11/07

ケレンシア(Querencia)は「闘牛の牛が最後の一戦を控えてしばらく落ち着いてから次を狙う自分だけの空間」を呼ぶ言葉です。この秋、誰にでもケレンシアが必要です。


20世紀の初め、バージニア・ウルフは「年間500ポンドと自分だけの部屋(a room of one's own)を持っていれば、女性も価値のある人生を生きることができる」と主張しました。

100年余りが過ぎた今日、この素晴らしい女性の主張が正しいことが続々と証明されています。今は男女を問わず、大人と子供を問わず、誰でも自分だけの部屋を望んでいます。闘牛場の牛が最後の一戦を控えて落ち着いてから次を狙うように、明日という戦場に出る前に落ち着くことができる空間。

ケレンシアに代表される現代人の「自分だけの部屋」が持つ本質は「休止」です。そこは避難所であり、時には充電の空間となります。 「部屋」と書きますが、形は無限に変形可能です。お気に入りのバスの後部座席、音楽の好みが良いカフェ、疲れた体を最も快適に休めるソファ、仕事帰りにしばらく休んで帰られる美術館。自分に大河の流れのような平和と慰労、完全に自分に集中する時間を取れるならどこでも!

あなたのケレンシアはどこですか?



「自分だけの部屋」プロジェクト

家は、最適である同時に、最悪のケレンシアです。本来の目的が休止と再充電の空間ですが、その中には「自分だけの部屋」が不在なためです。文化心理学者の金ジョンウン博士は「自分だけの部屋」の条件で「ほのかな照明をつけて、本も読んで、音楽も聴いて」、何よりも「自分が好きな物もずっと並べられる」と言った。そうすることで、その空間で過ごした時間が積み重なって「自分の物語」がある「自分だけの部屋」になるからです。誰の視線も気にせず、ゴロゴロしたり、そう最後に思索と創造的な発想をすることができるのが「自分だけの部屋」であれば、家はそのような場所ではありません。方法はあります。家の中にケレンシアを「建設」しましょう。一間の部屋、時にはリビングやベランダを「共有」しないで「私有」にしましょう。金ジョンウン博士が付け加えた「自分だけの部屋」が満たす必要がある小さな条件の一つは、 「ドアは必ず押して開くドアでなければならない」ことです。引いて開くと、部屋の中が一度に見えてしまうからです。好きな人の心を開くときのように、非常にゆっくりと押して開くドアが必要です。
 

家の中にケレンシアを建てる方法

家の中のどこかにケレンシアを建設することに決めたら、方法を見つける番です。共有スペースである家を私有の空間に変えることは不可能でも、さらに困難なことでもありません。

何人で座るソファではなく、「一人だけ」の椅子 余裕のスペースがなくてリビングをケレンシアとする時の有用な方法です。3人掛けソファの代わりに1人用アームチェアと背が低いテーブルでリビングをインテリアしましょう。次は、誰の視線も気にせずに、最も楽な姿勢で一人だけの椅子を占領しましょう。寝室にアームチェアと小さなテーブルを置く方法もお勧めです。

直接照明よりほのかな間接照明 適当な闇は人を「休止」モードに切り替えさせます。皆でつかうスペースであれば、照明を複数置きましょう。やりたい活動に応じて各自照度を調整することができるように。

ベランダを自分の温室に マンションには、意外な空きスペースがあります。ベランダに植物を置いたり、洗濯物を干したり、荷物を積んでおいたりなどの日常的な行為を一切していなければ、すぐにそこがケレンシアになれます。倉庫になってしまったアルファルームを1人用の書斎やオーディオルームに変えるのはいかがでしょうか。ブルートゥースヘッドセットだけ備えれば、完璧な一人の時間を楽しむことができる。

部屋の中に絵一点を 家という空間の日常性のため、ケレンシアの特別さが感じられない場合、絵、照明、カーペットなどの小物の助けを借りてみましょう。家の中の他の空間とケレンシアを区別してくれます。
 

                                               

第3の空間を探して

家の中にケレンシアを持たない人には「第3の空間」をお勧めします。第1の空間である家、第2の空間である職場と区別される第3の空間は、アメリカの社会学者レイオルドゥンバグが著書「The Great Good Place>で提案した概念です。彼が言う第3の空間、すなわち「The Great Good Place」は、「安楽さと快適さを与える場所」です。家に似ている特性を持っているが、家ではない場所、出入りが自由で格式や配列がない場所、好きな人と話して、一緒に食事することができる場所、常連のカフェのような場所です。そこは適当に匿名性が保証されて、適度に暖かいものでなければなりません。

誰かは美術館を第3の空間として挙げる人もいますが、そこにはおなじみの香りとおもてなしがありません。また、いつもその場にいなければならなりません。家の前にある公園のようです。ただし、葉っぱが落ちる秋を過ぎて冬にはケレンシアになるには少し寂しいものです。そのような点で、近所にある古いけど自分の好みの本を備えた小さな書店は、現代人の第3の空間になるのに不足がありません。科学者ジョ・ンジェスン博士が言ったように、現代の独立書店は「杜の小径」であり、「好みが似ている人に会う広場であり、一人で静かに本を味わえる密室」として存在します。そこでなら社会的な自分を忘れて、本来の自分に集中することができます。さらに、今日のような秋のケレンシアにピッタリの場所です。


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